ドブガイ (イシガイ科)

長10~20cm

川や沼の底の泥中に生息します。 手賀沼では水質
が悪化した一時期は、 姿を消しましたが、北千葉
導水事業開始後の今日、再び見れます。
ただ生息数はそれほど多くはありません。殻長は
形態的変異が大きく、20cmを超えるものも手賀
沼で見ることが出来ます。幼生 ( グロキディウム
) は、ヨシノボリ等に寄生して育ちます。
コイ科のタナゴ類はこの二枚貝に産卵し繁殖する
ため、3者の関係は「環境保全のシンボル」とさ
れています。


写真提供:百瀬 喬氏


ドブガイの貝殻 蝶番の部分
写真提供:百瀬 喬氏

 イシガイ (イシガイ科)

殻長9cm

千:D 一般保護生物

湖沼および緩やかな流れのある河川の下流域や
用水路などの砂泥底に見られます。殻は細長く、
長卵形で弱い膨らみがある殻を持っていて、厚
く、色は茶褐色から黒色です。
グロキディウム幼生は、ヨシノボリ等に寄生し
ます。1繁殖期に1回産卵し、約8年
(殻長約50mm)で性成熟し、数十年生きると
言われています。

2012年、四つ池の最上流の池を池干ししたとき、生息を確認したイシガイ。

 カラスガイ (イシガイ科)

殻長20㎝前後

国: 準絶滅危惧 (NT)
千:A 最重要保護生物

「 たまっけ 」 などとも呼ばれています。
昭和30年代後半までたくさん生息しており、 みそ
汁の具などにして食べられたようです。
現在、手賀沼内で同じイシガイ科のドブガイ類(ヌ
マガイなど)は増えていません。カラスガイは現在、
沼で確認はできません。


写真のカラスガイ生体は東北地方のもの


カラスガイの貝殻 蝶番の部分
写真提供:百瀬 喬氏

カラスガイに関する資料について
伊豆沼・内沼研究報告
渡良瀬遊水地の水路で生息が確認されたカラスガイ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/izu/12/0/12_27/_article/-char/ja

 タイワンシジミ

殻長2~3cm  千:総合対策外来種

マシジミは昭和20年代後半までは手賀沼に多
産し、沼周辺の人々が食用にするため、沼の中
や舟の上からこれを採る光景が、よく見られま
した。
近年は 外国産のタイワンシジミに置き換わっ
たといわれています。





 カワヒバリガイ (イシガイ科)

殻長3㎝ 

国:特定外来生物

イシガイ科

中国原産で、 移入されるシジミ類に混じって分
布を広げました。 水路をふさぐほど増殖し除去
も困難で、 また大量斃死して水質悪化を招くな
どの被害が報告されています。


流木に付いたカワヒバリガイ


写真提供:百瀬 喬氏

特定外来生物
外来生物法により生態系、人の生命、農林水産物への被害が及ぼすものに指定された種。
指定されると飼育、栽培、保管、運搬、輸入、野外へ放つなどが禁止されます。
違反すると
個人の場合、
最高で3年以下の懲役、300万円以下、
法人の場合、
1億円の罰金が科せられる場合があります。