手賀沼生物図鑑

手賀沼及び周辺の生き物一覧

 ウグイ (コイ科)

全長10~20cm

ハヤとも呼ばれています。本種のオスの婚姻色は
きれいです。手賀沼での生息数は、水質が改善傾
向にある近年、増えてきているようです。主に川
の浅瀬で産卵するため、河川改修や、堰などによ
る移動の阻害は悪影響を与えます。

「手賀沼に暮らす生き物」より

 ビワヒガイ (コイ科)

全長20cm   国内移入種

タモロコと同様に、他の魚の放流に混ざって、手
賀沼に移入されたと考えられます。タナゴ類のよ
うに二枚貝の中に卵を産みつけます。
明治天皇が好んで食したことから「鰉」(こう、
ひがい)の字があてられました。

 

 ハス (コイ科)

全長30㎝    国内移入種

国:絶滅危惧II類(VU)

日本国内の自然分布は、琵琶湖・淀川水系と福
井県の三方五湖に限られていましたが、アユな
どの放流に混じって各地に広がり、 関東地方に
も分布するようになったと言われています。
下顎が発達していて、 コイ科の魚では珍しく魚
食性で、アユやコイ科魚類、 ハゼ類などの小魚
を食べます。


写真提供:長妻 輝夫氏


拡大図

 タイリクバラタナゴ (コイ科)(タナゴの仲間たち)

体長6~8cm    国外移入種

国:重点対策外来種

オカメタナゴとも呼ばれています。 中国大陸原
産で、戦時中ソウギョにまじり関東地方に移入さ
れ、 その後全国に広がりました。 オスの婚姻色
は色鮮やかです。 タイリクバラタナゴは、繁殖
期間が長いこともあり、産卵母体の二枚貝をめ
ぐる在来タナゴ類との競合では強いと言われて
いて生存に大きな影響を与えています。
繁殖期は3~10月。

生態系被害防止外来種リストについて


成魚では腹ビレ前縁に白い線がある ♂
写真提供:百瀬 喬氏


口の周りに追星が出た色鮮やかな繁殖期の♂
写真提供:百瀬 喬氏

産卵管が伸びている♀  写真提供:百瀬 喬氏


背びれに黒点があるタナゴ類の未成魚は、他に、
カゼトゲタナゴ、オオタナゴ、カネヒラ、
セボシタビラがいるため、これが未成魚の見分
けのポイントにはなりません。
写真提供:長妻 輝夫氏

日本にいるコイ科のタナゴの仲間は18種類。
定着した外来種(亜種)を含め、3属12種9亜種。

タナゴの仲間は大きく分けて3つに分類されてい
ます。バラタナゴ属には
タイリクバラタナゴ、ニッポンバラタナゴ、
スイゲンゼニタナゴ、カゼトゲタナゴ。