ゼニタナゴ (コイ科)(タナゴの仲間たち)

全長7~9㎝   

国:絶滅危惧IA類(CR)
千:X消息不明・絶滅生物

国の絶滅危惧ⅠA( CR )に指定され、2016年
現在、野生種の生息が確認されているのは、宮城、
秋田、岩手の3県。福島の生息地は、東日本大震
災以降、絶滅したのではないかといわれています。

手賀沼では昭和20年代後半までタナゴ類で最も
多く生息していたようです。繁殖期は9~11月。

味はにがみが強くニガビタと呼ばれ、畑の肥料
としても使われていました。

絶滅の要因は水質や水辺環境の悪化により産卵
母体の二枚貝が減少したことや、産卵母体をめ
ぐり、産卵期が長いタイリクバラタナゴとの競
合に勝てなかったことが考えられます。

2015年からNECと手賀沼水生生物研究会は、琵
琶湖博物館で系統保存されている利根川水系産
の関東水系では絶滅したゼニタナゴを分譲して
もらい、野生復帰事業に取り組んでいます。


♂   写真提供:百瀬 喬氏


♀   写真提供:百瀬 喬氏


写真提供:百瀬 喬氏


拡大図  写真提供:百瀬 喬氏

ゼニタナゴ稚魚

 ヌカエビ (ヌマエビ科)

体長2~3cm

千:C 要保護生物

他のエビ類に比較して体が小さく、昭和20年代
まで水草類に付着するような形でたくさん手賀
沼に生息していて、その後、水の汚れ、ガシャ
モクなどの水草の消滅などの変化と共に、ヌカ
エビは手賀沼から姿を消してしまいました。

我孫子市手賀沼課
「手賀沼に暮らす生き物」より抜粋


我孫子市手賀沼課
「手賀沼に暮らす生き物」より抜粋

 カラスガイ (イシガイ科)

殻長20㎝前後

国: 準絶滅危惧 (NT)
千:A 最重要保護生物

「 たまっけ 」 などとも呼ばれています。
昭和30年代後半までたくさん生息しており、 みそ
汁の具などにして食べられたようです。
現在、手賀沼内で同じイシガイ科のドブガイ類(ヌ
マガイなど)は増えていません。カラスガイは現在、
沼で確認はできません。


写真のカラスガイ生体は東北地方のもの


カラスガイの貝殻 蝶番の部分
写真提供:百瀬 喬氏

カラスガイに関する資料について
伊豆沼・内沼研究報告
渡良瀬遊水地の水路で生息が確認されたカラスガイ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/izu/12/0/12_27/_article/-char/ja