オイカワ (コイ科)

全長10~15cm

ヤマベとも呼ばれています。本種のオスの婚姻色
は、きれいです。ウグイと同様に手賀沼の水質が
悪化してから数を減らしましたが、水質が改善
傾向にある近年、増えてきているようです。
ウグイ同様、主に川の浅瀬で産卵します。

我孫子市手賀沼課
「手賀沼に暮らす生き物 」より

 ウグイ (コイ科)

全長10~20cm

ハヤとも呼ばれています。本種のオスの婚姻色は
きれいです。手賀沼での生息数は、水質が改善傾
向にある近年、増えてきているようです。主に川
の浅瀬で産卵するため、河川改修や、堰などによ
る移動の阻害は悪影響を与えます。

「手賀沼に暮らす生き物」より

 ビワヒガイ (コイ科)

全長20cm   国内移入種

タモロコと同様に、他の魚の放流に混ざって、手
賀沼に移入されたと考えられます。タナゴ類のよ
うに二枚貝の中に卵を産みつけます。
明治天皇が好んで食したことから「鰉」(こう、
ひがい)の字があてられました。

 

 ヤリタナゴ (コイ科)(タナゴの仲間たち)

全長10㎝

国:準絶滅危惧 (NT)
千:B 重要保護生物

日本のタナゴの中で一番広い分布域を持つ魚で
す。 一対(2本)のひげがあります。 繁殖期は春
から夏でオスの婚姻色は色鮮やかです。手賀沼
ではほとんど見ることが出来ませんが、 流域で
はまだ見ることができます。 繁殖期は3~8月。


♂   写真提供:半沢 裕子氏


♂ 拡大図   写真提供:半沢 裕子氏



ヤリタナゴ未成魚

日本にいるコイ科のタナゴの仲間は18種類。
定着した外来種(亜種)を含め、3属12種9亜種。

タナゴの仲間は大きく分けて3つに分類されてい
ます。
アブラボテ属には、ヤリタナゴ、アブラボテ。

ミヤコタナゴについて
全長6cm

国:絶滅危惧IA類(CR)
千:A 最重要保護生物

手賀沼流域でも昭和 (初期~中期) まで生息した
と言い伝えられていますが、確かな資料が見つ
かっていないのが残念です。
1974年に国の天然記念物に指定されまし
た。ミヤコタナゴは、関東地方の固有種で、
現在生息地が残されているのは千葉県と栃木
県だけです。
平成6年(1994年)には種の保存法により
国内希少野生動植物種に指定されています。
一対の口ひげがあり、産卵期に現れるオスの美
しい婚姻色で知られています。
谷津の最上流域が生息域とされ湧水性を好みま
す。産卵母体は主にマツカサガイなどの二枚貝
になります。
西日本に分布するアブラボテは、本種と形態、
生態とも似ていると言われています。
ミヤコタナゴは分類上、アブラボテ属に近い扱
いです。

 タナゴ (コイ科)(タナゴの仲間たち)

全長6~10㎝   

国:絶滅危惧ⅠB類 (EN)
千:A 最重要保護生物

マタナゴとも呼ばれています。タナゴの仲間の中
では体高が低く、口ひげがあります。
繁殖期は4~6月


拡大図

日本にいるコイ科のタナゴの仲間は18種類。
定着した外来種(亜種)を含め、3属12種9亜種。

タナゴの仲間は大きく分けて3つに分類されてい
ます。タナゴ属には、
カネヒラ、タナゴ、ゼニタナゴ、オオタナゴ、
イチモンジタナゴ、イタセンパラ、
アカヒレタビラ、シロヒレタビラ、
セボシタビラ。

 アカヒレタビラ (コイ科)(タナゴの仲間たち)

全長7~9cm

国:絶滅危惧ⅠB類 (EN)
千: A 最重要保護生物

タナゴとアカヒレタビラともに手賀沼では絶滅
状態であり、仮に見られたとしても釣り人の放
流ものの可能性があります。

近年アカヒレタビラは、キタノアカヒレタビラ、
ミナミアカヒレタビラに分類分けされています。


拡大図

 スナヤツメ (ヤツメウナギ科)

全長20cm

国:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
千:A 最重要保護生物

水の澄んだ流れの緩やかな浅い清流に生息しま
す。手賀沼流域でも、まだ見ることが出来ます。
外見上はウナギに似ていますが、口が丸い吸盤
状で顎はありません。
原始的な形態を持ち、生きた化石とも言われて
いて、貴重な存在です。泥の中に潜って有機物
やけい藻類を食べて成長します。


写真提供:萩原 富治氏


拡大図

 ホトケドジョウ (ドジョウ科)

体長6cm     

国:絶滅危惧IB類(EN)
千:C 要保護生物

日本固有種で、青森県、中国地方西部を除く本
州、四国に分布し、手賀沼流域でも稀に見るこ
とが出来ます。
水温が低く流れの緩やかな河川や湿地、水田等
に生息します。
渓流に生息するナガレホトケドジョウとは、現
在別種とされています。


拡大図 ひげは4対8本

 モクズガニ (モクズガニ科)

甲幅4~5cm

千:D 一般保護生物

ハサミの毛が藻屑のように見え、モクズガニや
モクゾウガニとも呼ばれています。産卵は海に
下り行われるため、ウナギなどと同様に川 (
湖沼 ) と海との移動が難しくなると、繁殖に
悪影響を与えます。
手賀沼では昭和30年代後半までは生息数が多い
状態でしたが、現在は少なくなっています。

我孫子市手賀沼課
「手賀沼に暮らす生き物」より抜粋


写真提供:長妻 輝夫氏


写真提供:長妻 輝夫氏


写真提供:長妻 輝夫氏

 トウキョウダルマガエル (アカガエル科)

体長3.5~7.5cm 

国:準絶滅危惧(NT)
千:B 重要保護生物

アカガエル科

分布域は、関東地方、信濃川流域、仙台平野で、
トノサマガエル ( 関西、四国、九州 ) とは、
似ていますが別種になります。 田んぼや低地に
ある流れの緩やかな河川や池沼、湿原を生活の
場としています。
水田の圃場整備による環境の変化や、 外来種
のウシガエルによる食害により生息数が減少し
ている可能性があります。


写真提供:百瀬 喬氏

 ニホンアカガエル (アカガエル科)

体長3~7.5cm  

千:A 最重要保護生物

アカガエル科

日本固有種で普段は谷津田の草むらや森林の土
の上で単独で生活します。 産卵はトウキョウ
ダルマガエルよりも早く1月から3月にかけて
行われます。
近年多くの水田が圃場整備により乾田化し、ニ
ホンアカガエルの繁殖場所である湿田が減少し
ているため、生息数も減少しています。


抱卵した♀


交尾をしてるペア 上♂ 下♀

 イシガイ (イシガイ科)

殻長9cm

千:D 一般保護生物

湖沼および緩やかな流れのある河川の下流域や
用水路などの砂泥底に見られます。殻は細長く、
長卵形で弱い膨らみがある殻を持っていて、厚
く、色は茶褐色から黒色です。
グロキディウム幼生は、ヨシノボリ等に寄生し
ます。1繁殖期に1回産卵し、約8年
(殻長約50mm)で性成熟し、数十年生きると
言われています。

2012年、四つ池の最上流の池を池干ししたとき、生息を確認したイシガイ。